地域経済レポート■2004年5月

「回復の動きが広がりつつある神奈川県内景気」

執筆者:調査部 加藤善崇
「かながわ経済情報」2004年5月号収録

 要 旨 
1.  年明け以降の神奈川県内景気は、好調な企業部門に続いて、これまで低調に推移してきた家計部門でも持ち直しの動きがみられるようになっており、総じてみると回復の裾野が広がりつつある。
2.  すなわち企業部門では輸出の増勢が続き、製造業の生産水準が高まるともに、企業収益も改善し、さらには設備投資の増勢も明らかとなっている。また、家計部門も住宅投資が急回復しているとともに、株価の回復や雇用不安の後退を背景とした消費マインドの改善にともなって個人消費も持ち直しに転じつつある。
3.  先行きについては、企業のリストラ意欲が根強いことなどを背景に個人消費の回復は緩やかにとどまると考えられる。一方、鋼材などの原材料価格の高騰によって生じた企業収益への悪影響は売上高の伸びや一段のコスト削減努力により緩和されるとみられ、企業部門は引き続き堅調な回復が見込まれる。
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