組織・人材管理

組織・人材管理

  生産年齢人口の減少・グローバリズム・IT化・働き方改革・ダイバーシティといった時代背景を受け、従業員のタレント(潜在能力)の開発や育成、適材配置の必要性が従来にも増して高まっています。
こうした労働環境の変化に加え、ビッグデータ活用・AI技術の進展により、中長期的な人員計画の策定や持続可能な組織開発など人事戦略においても客観的な事実にもとづくデータドリブンな意思決定の重要性が高まっています。
これにより、これまで熟練者の勘や経験に頼っていた人事戦略についても、定量的なエビデンスをもとに検討することが可能となります。
 
2020年8月に米国証券取引委員会(SEC)が上場企業に対して人的資本の情報開示を義務づけると発表し、日本においてもコーポレートガバナンス・コード改訂案において人材の多様化などが盛り込まれるなど、近年人的資本の情報開示に関する機運は高まっています。
こうした潮流に対しても、組織・人材管理に関するデータを戦略的・有機的に活用していくことが鍵となります。


タレントマネジメントと人事データ分析

タレントマネジメント
採用から育成や評価、退職といった人材フローにおいて、従業員等の一人ひとりの能力・スキル・価値観などを把握し、モチベーションやエンゲージメントの維持・向上とともに、適切に配置をして個人の能力を最大限に発揮させ、中長期的視点で人材育成やキャリア開発に努めるといった戦略的な人的資本管理の考え方を意味します。
 
タレントマネジメントを実現する方法
従業員等の属性情報・職務歴・適正検査結果・スキル・研修受講歴・人事評価結果・その他賃金や勤務時間などの人材に関するデータを分析し、統計学や機械学習などの手法を駆使して得られた知見を、採用・評価・育成・異動などの人事に関する諸施策につなげるといった「人事データ分析(ピープルアナリティクス)」が注目されています。


コンサルティング例『ハイパフォーマー特性把握と最適要員配置の検討』

組織(部署)ごとに求められるハイパフォーマー特性分析を通じて適材者のモデル化をおこなうことで、データ分析にもとづいた異動候補者からの一次選抜がおこなえ、人事部門の業務負担軽減・客観性の確保・人材プールの可視化を実現します。
当該組織に求められる特性を想定しておくことで適材適所による計画的な異動配置を可能とし、ミスマッチの少ない人員配置計画の策定が可能となります。
従業員それぞれが最適な環境で本来の能力を発揮することにより、パフォーマンスの向上と人材定着の向上を実現します。


コンサルティング例『人材ポートフォリオ将来シミュレーション』

従業員を特性に応じてタイプ分けし、現在の人員計画のまま推移した際の将来の人材ポートフォリオを試算することで、経営方針との人材ギャップを可視化します。
あるべき人材ポートフォリオとのギャップが明確になることで、その分布に沿った採用人材像の設定や研修体系の検討が可能となります。
ハイパフォーマー特性把握の分析結果と組み合わせれば、将来のハイパフォーマーとなりうる人材に対する早期育成モデルの構築・配置案の策定が可能となります。