景気観測 : 景気観測(米国)2024年9月 一部に弱い動きがみられる中、個人消費支出物価指数の前年比伸び率は横ばい
- 要約
- ・8月のISM非製造業景況指数はほぼ横ばいとなり、米国経済は緩やかに回復している。8月の非農業部門雇用者数が事前予想を下回った一方、賃金の伸びが加速しており、強弱が混じる結果となった。雇用は減速基調にあるものの、急激な悪化は回避されていると考えられる。
・7月は、個人消費が底堅く推移した一方、設備投資は鈍化した。鉱工業生産や住宅着工は低迷した。
・7月の個人消費物価指数は、前年比伸び率が前月から変わらずとなった。8月にパウエルFRB議長は、9月17~18日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを実施することを示唆した。米国経済は一部に弱い動きがみられるものの、現状では景気の失速懸念やディスインフレの加速を裏付ける材料は見当たらない。9月の利下げ幅は0.25%となり、0.5%の大幅な利下げは見送られる可能性が高いと考えられる。